悪魔の微笑み




辺り一面には、破壊された皿や机が散らばっていて。

灰色の塵が舞っている。

お兄ちゃんの怒りが通ったあとは木っ端微塵に破壊され、生き物がいるとは考えられなかった。

そして、ぶち抜かれた壁からは、外の眩しい太陽の光が燦々と降り注いでいた。






「輝……」




思わずその名前を呼んだ。




大っ嫌いで、二度と関わりたくないと思った。

死んでも自業自得かもしれない。




そんな憎むべき奴だけど……



だけど、一人の命が一瞬で奪われたのだ。





< 66 / 307 >

この作品をシェア

pagetop