インストール・ハニー
ウインナー、焼きそばに焼き鳥。野菜焼きと豚肉と牛肉。かき氷もアイスもある。
「こんなに食べる?」
誰もがそう思った。かなりの量だから。美味しいけど。
「ちゃんとタッパー持ってきたから、余ったらあと明日も食べるのよ」
ママさんが言った。「うえー肉ばっかりもちょっと」と一海がまた変な顔をした。
海からあがると、お腹がぺこぺこで、オーナーとママさんがたくさん料理を用意してくれていた。なんたってペンションだからね。食材はたくさんあるんだ。
「暗くなったら花火しよう」
お腹いっぱいになったら次は花火か。オーナーとママさんはノンアルコールビールで乾杯してる。
「あ、そうだ。楓が31日誕生日なんだよ」
焼き鳥を頬張り、そういえばみんなに言ってなかったと思い出した。焼き鳥美味しい。
「え、そうなの?」
「なんだーケーキ用意すれば良かったな。店から持ってこようかな」
オーナーが立ち上がろうとした。ホールのケーキって残りあったっけ?
「あ、いいえ。大丈夫ですよ。ありがとうございます」
楓はテーブルに焼きそばの皿を置き、オーナーを引き止めた。