Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
「何か黒魔術的な?」
「一応、正統派の霊能力者だって先生は言ってる。自分達の中では一番力が強いって」
「そうなんだ……でも、よくわかんない」
「私も全然わからない」
魔女どころか嵐や十夜の力さえ紗綾にはよくわからない。
わかっていることは、十夜には強力な眷属がついているらしいと言うことぐらいだ。その強力なはずの眷属がなぜか選んでしまったのが紗綾であるわけだが。
話を再開しようとしたところで紗綾の携帯電話が鳴った。
『黒羽部長』とディスプレイに表示され、紗綾は少し緊張しながら通話ボタンを押す。
よほどのことがない限り十夜がかけてくることはないからだ。
「も、もしもし?」
『あの女はどこにいる?』
電話に出るなり、十夜は早口で言う。珍しく焦っている様子だ。
「毒島さんなら、今、急用で帰ったところです」
何かあったに違いないと簡潔に答えれば、舌打ちが聞こえる。
「一応、正統派の霊能力者だって先生は言ってる。自分達の中では一番力が強いって」
「そうなんだ……でも、よくわかんない」
「私も全然わからない」
魔女どころか嵐や十夜の力さえ紗綾にはよくわからない。
わかっていることは、十夜には強力な眷属がついているらしいと言うことぐらいだ。その強力なはずの眷属がなぜか選んでしまったのが紗綾であるわけだが。
話を再開しようとしたところで紗綾の携帯電話が鳴った。
『黒羽部長』とディスプレイに表示され、紗綾は少し緊張しながら通話ボタンを押す。
よほどのことがない限り十夜がかけてくることはないからだ。
「も、もしもし?」
『あの女はどこにいる?』
電話に出るなり、十夜は早口で言う。珍しく焦っている様子だ。
「毒島さんなら、今、急用で帰ったところです」
何かあったに違いないと簡潔に答えれば、舌打ちが聞こえる。