Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
「二人には、兄貴のことで来てもらったんだよ。うちの学校に霊能者がいるらしい、って言っただろ?」
「慎ちゃん、あなた、まだそんなこと言ってるの? お化けなんてね、いないのよ。浩ちゃんはきっと大学で嫌なことでもあったのよ。少しそっとしておいてあげましょう?」
野島に聞いた通りだった。
そこで紗綾はポケットからあるものを取り出す。
ドクロが描かれた名刺ケースは以前必要になるかもしれないと嵐から託されていたものだった。
十夜が持ち歩いてくれないから紗綾が持ち歩き、ここぞというところで出さなければならなかった。
「えっと、先輩の名刺です」
「あらあら、ご丁寧にありがとう」
そうして、野島の母はじっと名刺を見る。
「慎ちゃん、あなた、まだそんなこと言ってるの? お化けなんてね、いないのよ。浩ちゃんはきっと大学で嫌なことでもあったのよ。少しそっとしておいてあげましょう?」
野島に聞いた通りだった。
そこで紗綾はポケットからあるものを取り出す。
ドクロが描かれた名刺ケースは以前必要になるかもしれないと嵐から託されていたものだった。
十夜が持ち歩いてくれないから紗綾が持ち歩き、ここぞというところで出さなければならなかった。
「えっと、先輩の名刺です」
「あらあら、ご丁寧にありがとう」
そうして、野島の母はじっと名刺を見る。