Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
「月舘はさ、黒羽先輩と仲良くな」
「え……?」
なぜ、急にそんなことを言い出すのか。
「黒羽先輩と付き合ってるんだろ?」
「つ、付き合ってないから!」
そういう噂があることは嫌でも耳に入ってきていたが、事実はない。
「絶対そうだと思ったんだけどな……いやいや、絶対上手くいくって」
「そんなことないよ」
自分の気持ちもわからないというのに。
「だって、何か凄く信頼してる感じがあったぜ?」
「部長は凄い人だと思うから」
信頼はしている。見えなくとも、聞こえなくとも、彼が救った人を知っている。
「まあ、いいや。じゃあな」
野島は変な顔をして、何か言いたげだったが、結局、何も言わなかった。
*
「え……?」
なぜ、急にそんなことを言い出すのか。
「黒羽先輩と付き合ってるんだろ?」
「つ、付き合ってないから!」
そういう噂があることは嫌でも耳に入ってきていたが、事実はない。
「絶対そうだと思ったんだけどな……いやいや、絶対上手くいくって」
「そんなことないよ」
自分の気持ちもわからないというのに。
「だって、何か凄く信頼してる感じがあったぜ?」
「部長は凄い人だと思うから」
信頼はしている。見えなくとも、聞こえなくとも、彼が救った人を知っている。
「まあ、いいや。じゃあな」
野島は変な顔をして、何か言いたげだったが、結局、何も言わなかった。
*