Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
途中で、紗綾は見慣れない人物の存在に気付いた。
来校者のバッジを付けたスーツ姿の男は若く、卒業生なのだろうか。
キョロキョロとして何かを探しているようにも見えるが、紗綾は通りすぎようとした。自分から声をかける勇気など持ち合わせていない。
香澄にお人好しと言われようと見ず知らずの人間にまでではない。積極性はゼロである。
しかし、その瞬間に目が合ってしまった。
「あの、すみません、人を探しているのですが……」
控え目に声がかけられた。
やはり何かを探していたらしい。
香澄ならば迷わずイケメンと言うだろうと紗綾は思う。
その顔に見覚えがあるような気もするが、じっと見るわけにもいかない。
人の顔と名前を覚えるのは全く得意ではない。気のせいだろう。
来校者のバッジを付けたスーツ姿の男は若く、卒業生なのだろうか。
キョロキョロとして何かを探しているようにも見えるが、紗綾は通りすぎようとした。自分から声をかける勇気など持ち合わせていない。
香澄にお人好しと言われようと見ず知らずの人間にまでではない。積極性はゼロである。
しかし、その瞬間に目が合ってしまった。
「あの、すみません、人を探しているのですが……」
控え目に声がかけられた。
やはり何かを探していたらしい。
香澄ならば迷わずイケメンと言うだろうと紗綾は思う。
その顔に見覚えがあるような気もするが、じっと見るわけにもいかない。
人の顔と名前を覚えるのは全く得意ではない。気のせいだろう。