Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
「とても大切なものだったんですよね?」
「え……?」
突然入ってきた男に女子生徒達は戸惑いを覚えた様子だった。
生徒ではない。だが、身なりは清潔感があってきちんとしているし、顔立ちもすっきりとしている。来校者バッジを付けているのだから不審者扱いされることは、おそらくないだろう。
だが、もしもの時は自分が入っていくしかないのだろうかと紗綾は考える。
敢えて言うならば、彼を助ける理由もここで待っている理由もない気がするのだ。
だが、初対面だろうと何だろうとそうやって切り捨てることができないから、立ち去らずにここにいるのだ。
「なくしたくないんですよね?」
「あ、はい……」
警戒はすぐに解けたようだった。
物腰は穏やかで、丁寧な言葉遣いをしているのだから、敵意がないことはすぐにわかるはずだ。
「え……?」
突然入ってきた男に女子生徒達は戸惑いを覚えた様子だった。
生徒ではない。だが、身なりは清潔感があってきちんとしているし、顔立ちもすっきりとしている。来校者バッジを付けているのだから不審者扱いされることは、おそらくないだろう。
だが、もしもの時は自分が入っていくしかないのだろうかと紗綾は考える。
敢えて言うならば、彼を助ける理由もここで待っている理由もない気がするのだ。
だが、初対面だろうと何だろうとそうやって切り捨てることができないから、立ち去らずにここにいるのだ。
「なくしたくないんですよね?」
「あ、はい……」
警戒はすぐに解けたようだった。
物腰は穏やかで、丁寧な言葉遣いをしているのだから、敵意がないことはすぐにわかるはずだ。