Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
「怪しい人だと思われてしまいましたかね……?」
眉根を寄せ、困り顔で彼はポケットに手を入れる。
そう思っているわけでもないのだが、言葉が出てこないのだ。最適な言葉を何度も何度も選ぼうとしている。
そんな紗綾の前に、すっと名刺が差し出された。
「サイキック・カウンセラー……」
受け取ったシンプルな名刺に書かれたそれが彼の肩書きらしかった。
やはり、本物のサイキックだったらしい。
「かいと、さん……?」
そこに書かれていたのは二文字、本名ではないようだった。
しかしながら、その響きは偶然にしてはできすぎている気がした。
他の読み方などないだろう。カイトとケイト、これは何を意味しているのだろうか。
紗綾の行く先にいる人物と言えば、十夜と嵐と圭斗だ。最初こそ、嵐の客だと思ったが、今は違うのかもしれないと考えている。
「ええ、戒斗です。ホストみたいだと言われるのですが……」
確かに、と紗綾は思ってしまうが、口にはしない。
眉根を寄せ、困り顔で彼はポケットに手を入れる。
そう思っているわけでもないのだが、言葉が出てこないのだ。最適な言葉を何度も何度も選ぼうとしている。
そんな紗綾の前に、すっと名刺が差し出された。
「サイキック・カウンセラー……」
受け取ったシンプルな名刺に書かれたそれが彼の肩書きらしかった。
やはり、本物のサイキックだったらしい。
「かいと、さん……?」
そこに書かれていたのは二文字、本名ではないようだった。
しかしながら、その響きは偶然にしてはできすぎている気がした。
他の読み方などないだろう。カイトとケイト、これは何を意味しているのだろうか。
紗綾の行く先にいる人物と言えば、十夜と嵐と圭斗だ。最初こそ、嵐の客だと思ったが、今は違うのかもしれないと考えている。
「ええ、戒斗です。ホストみたいだと言われるのですが……」
確かに、と紗綾は思ってしまうが、口にはしない。