Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
「君のクラスは何を?」
「カフェです。今、メニューとか作ってるんです」
「じゃあ、遊びに行くよ。本当は君と回りたいんだけど、田端君がガードを固めていそうだからね」
「でも、香澄は売り子だから、あんまり一緒に回れないと思います」
部活動がある香澄は手伝いを免除されている。代わりに当日売り子として働くことになっている。
「そんなこと言うと、期待しちゃうけど?」
「す、すみません……」
「それは、ちょっと傷付くかも」
将也は苦笑いし、紗綾はあたふたする。彼に告白されたばかりなのだ。
「あ、あの、私なんかで良かったら、一緒に回れます……」
彼と回るのは嫌ではない。去年はほとんどオカ研にいて、あまり文化祭を楽しめなかった。
だが、一人で回るほどの勇気はない。今はオカ研を離れていても、生贄であることに変わりない。
むしろ、彼にとって高校生活最後の文化祭に回る相手が自分でいいのかと思ってしまうのだ。
「カフェです。今、メニューとか作ってるんです」
「じゃあ、遊びに行くよ。本当は君と回りたいんだけど、田端君がガードを固めていそうだからね」
「でも、香澄は売り子だから、あんまり一緒に回れないと思います」
部活動がある香澄は手伝いを免除されている。代わりに当日売り子として働くことになっている。
「そんなこと言うと、期待しちゃうけど?」
「す、すみません……」
「それは、ちょっと傷付くかも」
将也は苦笑いし、紗綾はあたふたする。彼に告白されたばかりなのだ。
「あ、あの、私なんかで良かったら、一緒に回れます……」
彼と回るのは嫌ではない。去年はほとんどオカ研にいて、あまり文化祭を楽しめなかった。
だが、一人で回るほどの勇気はない。今はオカ研を離れていても、生贄であることに変わりない。
むしろ、彼にとって高校生活最後の文化祭に回る相手が自分でいいのかと思ってしまうのだ。