Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
HRが終わって、紗綾は黒羽親子が気になっていた。
もう自分には関係ない。本当にそうだろうか?
教室に残る女子の話の輪に入れてもらい、紗綾は明日の情報を色々と聞いていた。
文化祭一日目の午前中のオープニングはバンド演奏などの出し物がある。
野島を中心とする男子陣からは、食べ物の情報が流れてくる。
だが、嫌な予感というものは意識すればするほど当たってしまうものだ。
その二人が教室に現れた瞬間、ピタリと話し声が止まる。
オカ研の関係者、それも魔王の家族だとわかった今となっては、警戒心が剥き出しにさせられる。
けれど、本人たちがそれを全く気にしないからこそ厄介なのかもしれない。
「はーい、紗綾。お元気?」
彼女は笑顔で手を振る。見た目も若いが、中身も若い。なぜ、この母から十夜が生まれたのかがわからないのが、黒羽永遠子だ。
紗綾も初めは姉の間違いではないかと思ったほどだった。
二人には話が伝わっていないのか。紗綾は困惑する。
どちらにしても、放っておいてもらえるはずがなかった。
そして、入り口から手招きする永遠子の後ろで久遠が申し訳なさそうな顔をしている。
もう自分には関係ない。本当にそうだろうか?
教室に残る女子の話の輪に入れてもらい、紗綾は明日の情報を色々と聞いていた。
文化祭一日目の午前中のオープニングはバンド演奏などの出し物がある。
野島を中心とする男子陣からは、食べ物の情報が流れてくる。
だが、嫌な予感というものは意識すればするほど当たってしまうものだ。
その二人が教室に現れた瞬間、ピタリと話し声が止まる。
オカ研の関係者、それも魔王の家族だとわかった今となっては、警戒心が剥き出しにさせられる。
けれど、本人たちがそれを全く気にしないからこそ厄介なのかもしれない。
「はーい、紗綾。お元気?」
彼女は笑顔で手を振る。見た目も若いが、中身も若い。なぜ、この母から十夜が生まれたのかがわからないのが、黒羽永遠子だ。
紗綾も初めは姉の間違いではないかと思ったほどだった。
二人には話が伝わっていないのか。紗綾は困惑する。
どちらにしても、放っておいてもらえるはずがなかった。
そして、入り口から手招きする永遠子の後ろで久遠が申し訳なさそうな顔をしている。