Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
「で、紗綾はいいの?」
「何が?」
何の話だろうか。紗綾の頭からはすっかり飛んでいた。
それには香澄も呆れ顔だ。
「何がって……着ぐるみのアルバイトみたいな」
「き、着ぐるみ……?」
どこから、そんなものが出てくるのだろうか。
「だって、そういうレベルでしょ?」
「でも、着て歩くだけなら……私も何かしたいから、だから……」
必死に伝える。
「わかった」
香澄はと頷く。納得してくれたようで紗綾はほっと息を吐いた。
「じゃあ、止めない。でも、本当に嫌だったら、ちゃんと言いなさいよ?」
「大丈夫だよ」
いつまでも頼ってはいられないのだ。
退部届を出してしまえば、守ってもらう理由もなくなる。
早くそうしなければと思うのに、躊躇いがあった。
独り立ちしたいと思っているのに、守られるのはやはり楽で抜け出しがたかった。
「何が?」
何の話だろうか。紗綾の頭からはすっかり飛んでいた。
それには香澄も呆れ顔だ。
「何がって……着ぐるみのアルバイトみたいな」
「き、着ぐるみ……?」
どこから、そんなものが出てくるのだろうか。
「だって、そういうレベルでしょ?」
「でも、着て歩くだけなら……私も何かしたいから、だから……」
必死に伝える。
「わかった」
香澄はと頷く。納得してくれたようで紗綾はほっと息を吐いた。
「じゃあ、止めない。でも、本当に嫌だったら、ちゃんと言いなさいよ?」
「大丈夫だよ」
いつまでも頼ってはいられないのだ。
退部届を出してしまえば、守ってもらう理由もなくなる。
早くそうしなければと思うのに、躊躇いがあった。
独り立ちしたいと思っているのに、守られるのはやはり楽で抜け出しがたかった。