Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
香澄が休憩になり、出てくる。紗綾は気になる耳について聞いてしまっていいのか迷ったが、当然のようにそこにある。
「ん? どうしたの?」
「そ、その耳……」
恐る恐る切り出せば、はたと思い出したように香澄は頭に触れる。
「あ、忘れてた。これ、じゃんけんで負けたから罰ゲーム」
猫耳カチューシャを外して、香澄は近くにいた女子に押し付ける。
「紗綾は何を持ってるの?」
「差し入れ買ってきたよ」
「ほんと?」
袋を開いて見せれば、香澄は目を輝かせ、その視線が焼きそばパンに行く。
それは紗綾が買ったものではないのだが、一人で食べきれる物でもない。
香澄には悪いが、食べ終わるまで久遠の名前は出さないことにしようかとも思ってしまう。
「何かさー、カレー食べたいんだよね。なんかずっと匂いがしててさ……買ってくるからちょっと待ってて」
ずっと誘惑されていたのだろうか。香澄はすぐにそう言って隣のクラスに入って行く。
「ん? どうしたの?」
「そ、その耳……」
恐る恐る切り出せば、はたと思い出したように香澄は頭に触れる。
「あ、忘れてた。これ、じゃんけんで負けたから罰ゲーム」
猫耳カチューシャを外して、香澄は近くにいた女子に押し付ける。
「紗綾は何を持ってるの?」
「差し入れ買ってきたよ」
「ほんと?」
袋を開いて見せれば、香澄は目を輝かせ、その視線が焼きそばパンに行く。
それは紗綾が買ったものではないのだが、一人で食べきれる物でもない。
香澄には悪いが、食べ終わるまで久遠の名前は出さないことにしようかとも思ってしまう。
「何かさー、カレー食べたいんだよね。なんかずっと匂いがしててさ……買ってくるからちょっと待ってて」
ずっと誘惑されていたのだろうか。香澄はすぐにそう言って隣のクラスに入って行く。