Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
「俺たちが秘密主義過ぎたからで、初めから何もかも話すべきだったんスよね」
「わからないよ? 信じなかったかも」

 今でさえ自分に強力な守護霊がついているとは実感していない。

「勝手に拠り所にしてたところが壊れるのが嫌で秘密にして、それを海斗に壊されるなんて思わなかった」
「拠り所になれるなら、私は嬉しいよ。今まで自分のことしか考えてなかったから」
「そんなことないっしょ」
「みんなの話聞こうともしないで、海斗さんについてったりして」

 それも、まったく無意味だったと思うわけではないが、反省すべき点が多すぎた。

「まあ、そういうところ、不安っスよね。変な壷買わされたりするんじゃないかとか」
「それ、香澄にも言われる……」

 危なっかしいと言われるし、頼りないというのも自覚している。
 断ることも苦手だが、見知らぬセールスマンから高い壷を買うことはないと思う。しかし、相手がオカ研の関係者であった場合、断れる自信は全くない。
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