Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
「部は貴様が好きにしろ」
紗綾は困惑した。十夜はいつも言葉が足りない。
「潰すなり存続するなりご自由にってことね」
嵐が要約してくれて、それでも、よくわからない。
「って、なんで、俺が解説しなきゃいけないんだろうね。本当に世話が焼けるよ」
嵐は子供っぽく文句を言っている。
「誰も助けないってことですか……?」
今まで何度も校長や黒羽オフィスを通して霊障に悩む人間を十夜達は救ってきた。
けれど、十夜がいなくなれば、圭斗しかいなくなる。嵐は緊急時しか助けない。
紗綾としては自分が何もできなくとも霊障に苦しむ人間を救えなくなるのは辛い。
「生贄制度は廃止しちゃっていいしさ、協力要請は嫌なら断っていいし、こっちで何かあったら、ジャンジャンバリバリ黒羽オフィスを引っ張ればいいんじゃないの? 八千草彼女改もいるし、十夜君も呼ばれればすぐ来るよね?」
彼らを利用することに抵抗はある。八千草彼女改というのも気になる。
知らないフリをしたくはない。けれど、何も言えなかった。
紗綾は困惑した。十夜はいつも言葉が足りない。
「潰すなり存続するなりご自由にってことね」
嵐が要約してくれて、それでも、よくわからない。
「って、なんで、俺が解説しなきゃいけないんだろうね。本当に世話が焼けるよ」
嵐は子供っぽく文句を言っている。
「誰も助けないってことですか……?」
今まで何度も校長や黒羽オフィスを通して霊障に悩む人間を十夜達は救ってきた。
けれど、十夜がいなくなれば、圭斗しかいなくなる。嵐は緊急時しか助けない。
紗綾としては自分が何もできなくとも霊障に苦しむ人間を救えなくなるのは辛い。
「生贄制度は廃止しちゃっていいしさ、協力要請は嫌なら断っていいし、こっちで何かあったら、ジャンジャンバリバリ黒羽オフィスを引っ張ればいいんじゃないの? 八千草彼女改もいるし、十夜君も呼ばれればすぐ来るよね?」
彼らを利用することに抵抗はある。八千草彼女改というのも気になる。
知らないフリをしたくはない。けれど、何も言えなかった。