Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
新たな歩み、伝える思い
圭斗と海斗の後ろ姿を見送って、それから十夜は歩き始める。紗綾もその後を追う。
「あの……」
「何だ?」
「……ミサキさんと話をしました」
「そうか」
彼の眷属のことだ。気付いているのではないかと思っていた。
口にするのは躊躇われたのに、十夜の反応はあっさりしすぎている。
「伝えるように言われたんです。許してるって、あなたはもう大丈夫だから、私はいらなって」
自分が伝えずとも、彼女は伝えられるのではないだろうか。
「……離れたことには気付いていた。消えたことにも」
十夜の声音から感情は読み取れない。
彼女は何も言わないままいなくなってしまったのだろうか。
「あの……」
「何だ?」
「……ミサキさんと話をしました」
「そうか」
彼の眷属のことだ。気付いているのではないかと思っていた。
口にするのは躊躇われたのに、十夜の反応はあっさりしすぎている。
「伝えるように言われたんです。許してるって、あなたはもう大丈夫だから、私はいらなって」
自分が伝えずとも、彼女は伝えられるのではないだろうか。
「……離れたことには気付いていた。消えたことにも」
十夜の声音から感情は読み取れない。
彼女は何も言わないままいなくなってしまったのだろうか。