Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
「はーい、盛り上がってるとこ悪いけど、お仕事持ち込んでもいいかしらぁ?」
ノックもなく、扉を開けて入ってきたのは十夜の母永遠子だ。
「ちょっと大仕事になるよー」
そして、続くのは十夜の姉ではなく兄の久遠だ。
二人が並ぶと親子というよりゴージャス姉妹にしか見えない。実際、永遠子は「姉さん」と呼ばせているのだが。
「助けてくれー! お願いだー!」
続いて駆け込んできたのは将仁だった。
両手に紙袋を下げている。片方は有名な煎餅屋、もう片方は高級な洋菓子屋のものである。賄賂だろう。
「兄貴、みっともないから泣かないでよ」
いつもは来ることのない将也が将仁の背中を撫でて宥めている。
「あ、すみません。昨日からずっとこうで……」
申し訳なさそうに将也は頭を下げるが、将仁は泣きやまない。
そこで場違いな声がその泣き声が掻き消える。
ノックもなく、扉を開けて入ってきたのは十夜の母永遠子だ。
「ちょっと大仕事になるよー」
そして、続くのは十夜の姉ではなく兄の久遠だ。
二人が並ぶと親子というよりゴージャス姉妹にしか見えない。実際、永遠子は「姉さん」と呼ばせているのだが。
「助けてくれー! お願いだー!」
続いて駆け込んできたのは将仁だった。
両手に紙袋を下げている。片方は有名な煎餅屋、もう片方は高級な洋菓子屋のものである。賄賂だろう。
「兄貴、みっともないから泣かないでよ」
いつもは来ることのない将也が将仁の背中を撫でて宥めている。
「あ、すみません。昨日からずっとこうで……」
申し訳なさそうに将也は頭を下げるが、将仁は泣きやまない。
そこで場違いな声がその泣き声が掻き消える。