.゚*Milky Way*゚.
「待って…!」
無意識に、考えるよりも先に、声が出ていた。
…と、叶斗くんが振り返り、目が合う。
あれ…?
私、なんで呼び止めたりなんか…。
不思議そうにこちらを見る叶斗くん。
っ…どうしよう。
何か言わなきゃ!
「あのっ…あのね、お店に…寄っていってもいいかな?」
やっとの思いで、口から出た言葉。
言えた…。
言っちゃったよ…。
一番、言いたかったこと。
心臓が煩くドキドキいってる。
叶斗くんは一瞬きょとんとした表情を浮かべるも、すぐに柔らかい笑顔を浮かべ、
「もちろん」
優しくそう言ってくれた。
その瞬間、心がぱぁーっと明るくなる。
嬉しい…。
「戻ろっか」
「うんっ…!」
叶斗くんの隣に並び、一緒に歩き出す。
ファミレスに入るだけのことに、こんなに勇気がいるなんて…。
ほんと、恋ってややこしくて…難しい。
ただこれだけのことに、心があり得ないくらい揺れて、あれこれ悩んでしまう。
でも、今日は来て良かったな…。
叶斗くんの横顔をチラリと見る。
心がぽかぽかと温かくなった。