.゚*Milky Way*゚.
「夕芽さん、今日はほんとにありがとうね」
「えっ…?」
視線を向けると、叶斗くんの優しい瞳と目が合った。
ドキッと胸が鳴る。
「傘。わざわざ届けてくれて」
「ううん…元々これは叶斗くんの傘だし…今もこうやって入れてもらって、お礼を言いたいのは私のほうだよ」
私がそう言うと、叶斗くんは優しく微笑んだ。
ふわっと胸が温かくなる。
恥ずかしくて、そっと目をそらした。
本当に私、叶斗くんが大好きだなぁ…。
実感するたび、何度もときめいて、どんどん好きの気持ちも膨らんでいく。
やっぱり、今日の雨は、好き。
こんな雨の日なら、悪くない。
叶斗くんと一緒なら、毎日雨だって…悪くないな。
雨の冷たさも忘れるくらい、私の心は温かい気持ちで溢れていた。