.ﾟ*Milky Way*ﾟ.

｢夕芽ちゃん｣

｢…聖愛ちゃん｣

聖愛ちゃんの声に、叶斗くんから視線を外す。

聖愛ちゃんはニコリと微笑むと、叶斗くんのほうに視線を向け、また私のほうに向き直った。


｢気になりますか？｣

｢えっ…｣

｢叶斗くんのことですわ。夕芽ちゃん、とても寂しそうな目で見つめていらっしゃったので…｣

｢っ…！全然そんなことないよ！寂しい目なんて、してないしてない！｣

咄嗟に否定するも、かなり苦し紛れ。自分でもちゃんとわかってる。図星だってこと。


そんな私の反応に、聖愛ちゃんは至って冷静。ニコニコと笑みを崩さない。


｢……あは。まあ、ほんとは、ちょっとだけ…気になってはいるかな。ほんのちょっとだけね｣

ニコッと笑ったつもり。
だけどきっと、笑顔になってない笑顔。


｢当たり前のことですわ。夕芽ちゃんは叶斗くんのことが好きなのですから｣

｢ちょっ…聖愛ちゃん、そんなはっきりと…｣

恥ずかしくて、頬がぽっと熱くなる。