透明な君
鈍感な僕
僕とサツキの最後は
2人の初めてのキスでした。
誕生日プレゼントは
ファーストキスがいい
と普段大人しくて
清楚で
真っ白な君からは考えられないような宣言だった。
今でも鮮明に覚えている。
顔を真っ赤にして
それを隠すように
長く黒い髪を垂らし
僕に背をむけそう言った時の君は
世界中の何よりも愛くるしかったな…。
サツキに触れたがる手を理性と羞恥のムチをうち
汗が滲むほど握りしめていた自分の手の熱さに思わず失笑してしまっていたっけ…。