透明な君
短めの並木通りの中を進むと、学校の入り口。

生徒が登校するには少し早い時間だったので

らちらほらとしか人影がなかった。


靴を所定の場所に置き、一段一段階段を登って行く。


静かな空間には
冷たい足音しかこだましていなかった。


まだ 誰も来てないだろうな…。
そう思いつつも心臓の音が高鳴る。

両手で抑えつけたくなるほどに。


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