透明な君


ハルくん
あなたは今1人じゃないの。

私があなたの側にいてしまう…。


あなたが目線を変えるたびに
もしかしたら私に気づいたの…っ?


なんて
浅ましい考えが疼いてしまう。


私はどこまで愚かなんだろう。


あなたの体に触れようとしても反対側から半透明の私の手が覗く。


触れる資格もないのに
無意識にあなたに手が伸びている。


触れられないことに
悲しくなり
ハッと気づくの。


1日に何度もやってしまう、私のうっかり。


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