透明な君





でもサツキは誕生日の1日前の日 約束を破った。

待ちきれなかった───
と眉を八の字にし、死んだ魚のように真っ白な顔色。

乱れた黒髪にはいつもの艶も柔らかさも残っていなかった。


気づいていたのにっ…

おかしいと思っていたのに

何かいつもと違うと
気づいていたのにっ!!


サツキの心にまで
気づくことができなかった…。


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