透明な君


放課後。
みんなより少し早く教室をでた。
荷物も持たずに。


屋上に行きたかったけどカギが掛かっていてでれなかった。


仕方なく四階の階段近くの窓を全開にして外の空気とつながる。



ふぅー…とためていた息を吐き出した。
同時に涙も流れた。


慌ててぬぐったけど次から次へとこぼれ落ちる。

「本当に…弱いな。僕は…」


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