ラスト・エンジェル
しおりのプニプニした肉球でほっぺたを蹴られたり、しおりと一緒に笑ったりしているとき、「幸せ!」って感じる。

(しおりもよく一緒に笑ってくれたね。)

でも、しおりと一緒に行ける場所は限定されていたり、会社から帰ってから毎日、散らかったしおりのうんちの片付けをさせられたり、寒い日の散歩は不自由に感じていた。

今はしおりがいなくなって、どこへでも行けるし、時間だって自由に使える。

…でも、幸せって思わない。

不自由だったことが、とっても幸せなことなんだと知った。

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