ラスト・エンジェル
水蒸気を連れて電車がゆっくりとプラットフォームに入ってくる。

僕は電車に乗り込んだ。電車は横浜では見ることこできない対面式の座席だった。

座席に座った直後、一通のメールが届いた。エリカさんからのメール。

『岡崎さん…こんな時にメールですみません。何と言ったらいいのか…言葉が見当たりません。

今メールに気付き、突然のことに頭が真っ白になりました。

でも私なんかの衝撃よりはるかに、岡崎さんの不安や喪失感は、埋められない程の大きなものですね。

私には何もできずに、申し訳なく思います。私が結衣だったら、少しは岡崎さんのお力になれたでしょうか…。

< 23 / 204 >

この作品をシェア

pagetop