ラスト・エンジェル
「堕天使」と呼んでいたしおり。

年の単位を「歳」ではなく「粒」で数えていたしおり。

淋しがり屋のしおり。

いびきをかいて寝るしおり。

毎日のように夢をみていたしおり。

ある日、「このごはん、飽きたぁ」と言いだしたしおり。

時間をかけて一粒一粒、ごはんを食べていたしおり。

可愛い可愛いしおり。

どこに行くにも一緒だった。
かけがえのない天使。


シオンと同様、ううん、もしかしたらそれ以上にしおりは僕の天使だった。

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