ラスト・エンジェル
風呂場のような何も音がしない場所にいると、どうしてもしおりのことを思い出してしまいます。

しおりはお風呂が大好きでした。

だからか、僕がお風呂に入っている間は、鼻が磨りガラスにくっつくくらいにして、そこに「ふせ」して待っていてくれました。

影が見えなくなると、ただそれだけで淋しかった…。

今はそのしおりがいません。

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