ラスト・エンジェル
「…でももう息してない…。届けられたときにはもう心臓が停止していて手のほどこしようがなかった…。気の毒だけど…。」

なんで…?
なんで…?

立っていられずに、その場にしゃがみこんで、しばらく携帯を耳に当てていました。

…走りました。

…信号を無視しました。

交番で確認した場所がなかなか見つからず右往左往しながら…。

カーブを曲がったところに動物病院のライトを見つけました。

そこは偶然にも以前、シオンを診てもらったことがある病院でした。

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