私、看護助手ですけど何か?
手術室に入ってきたのは、小田先生。

小田先生は、診察室にいるか、

手術室で手術を行っているかのどちらかで、

院内では、病棟にいる私はめったに

お目にかからない。



「・・・」

「・・・」


助けてもらってからも、

相変わらず普段は喋らない小田先生。

仕事中とはいえ、

この場は結構気まずかったりする。


早くここから逃げ出したい衝動に駆られ、

大量の洗濯物を一度に持ち上げようとしたが、

流石に持ち上がらず・・・

それでも何とか必死に持ち上げようと試みる。


「・・・あ」

重い洗濯物をいとも簡単に持ち上げた…

小田先生は、無表情のまま、



「これ、どこ運ぶの?」

と、聞かれ、


「あ、あそこでまで」

と言うと、


「了解」

そう言って持って行ってくれた。
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