私、看護助手ですけど何か?
そう思った時にはすでに遅し・・・

小田先生は眉間にしわを寄せていた。

・・・どうしよう。



「オレの事嫌い?」

「ま、まさか!そんなことありませんよ。

むしろ好きです」


・・・?

・・・・・・あれ?

なぜか、告白したみたいになってるし。

自分の言った言葉に責任を感じ、

オロオロしだした私を見て、

小田先生は笑った。

…あ、笑ったよ。


イイね、その笑顔・・・て、

何言ってんだ私。



「嫌われてるんじゃないならいいや」

「え、あの」



「重い物は、誰かに助けてもらえよ」

「え・・あ、はい」


…それから小田先生は何を言うでもなく、

手術室を出ていった。
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