私、看護助手ですけど何か?
「三石先生」

「…まだいたんですか?小田先生」


・・・小田先生?

クルリと振り返ると、

私の真後ろに、普段ほとんど喋らない、

小田先生が立っていた。


私は驚きのあまり、

口をポカンとあけて、

小田先生を見上げた。


三石先生は、脳外科医。

小田先生は脳神経外科医。


2人はチームではあるけれど、

対照的な性格の為、

仲がいいのか、悪いのか、定かではない。



「この子、借ります」


「「は?!」」

目を丸くした三石先生。


目をパチクリした私。

小田先生は、三石先生の言葉を無視して、

私をその場から連れ去った。
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