俺と私の世界法則
紗「ねぇ、瑠璃」
紗楽は未だに視線の中心にいるそいつを見ていた。
『どうしたの?』
私と紗楽は話しながら歩く。
紗「知ってる?」
『だから、なにを?』
紗「瑠璃にはどーでも良いことなんだろうけど」
私にもだけど。と付け足す紗楽。
紗「もう一人の王子」
もうひとり?
『なぜにもう一人?』
紗「アレは王子と呼ばれてるでしょう。
そのもう一人だから。」
へぇ、あいつ、王子なんて言われてたんだ―
『へぇ。』
そんなふうに返す私だった。