Milky Way~壁の乗り越えかた~
第1章:それぞれの道

夢への第一歩

「お久しぶりです、清水先生」

大学に入学してから4年目の夏、わたし、安曇琴音(アズミ コトネ)は再び母校の門をくぐった。

同窓会があるわけでもましてや遊びに来たわけでもない。

わたしは今日、教育実習生としてここに来た。

「お前が卒業して以来だからな。元気でやってるか?」

「はい。先生は、少し白髪が増えましたね?」

「お前、自分でも気にしてることを言うな!」

高校時代わたし達の担任だった清水先生は、今や教頭に就任していた。
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