Milky Way~壁の乗り越えかた~
「お久しぶりです、先生方」

入ってきたのはスーツに身を包んだ乾君。

2年会わないうちに大人の雰囲気を発するようになった。

「乾じゃないか。なんでお前が……」

乾君は視線の集まる中まっすぐに雲雀先生のもとへと歩いていった。

瞬間、周りの先生達が「まさか」という表情をした。

「察しの方もいるとは思いますが、わたしの主人です」

「雲雀の夫の乾恒河です。いつも妻がお世話になってます。そして、在学中はお世話になりました」

先生達はまだ信じられない様子。

少し前まで教師と生徒の関係だったから無理もないけど。

「奏先生はご存じだったんですか?」

「ええ。いろいろ相談しあってたので」
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