Milky Way~壁の乗り越えかた~
後日、わたしは同棲の許可をもらいに、義徳と一緒に実家へ帰った。

「お願いします。琴音との同棲を認めてください」

お父さんの前で義徳は頭を下げた。

お母さんや八雲さん、千景さんもいる。

「お願い、お父さん」

義徳だけに頭を下げさせるのが辛くて、わたしも一緒に懇願する。

「でもね、琴音ちゃん。義徳は、我が息子ながら人気俳優なのよ。今までは大丈夫だったかもしれないけど、同棲したら琴音ちゃんまでマスコミに狙われるかもしれないのよ」

「そんなことは覚悟の上です」

「それに、その辺のことも考えてマンションを選んだし、琴音は俺が守るよ」

「それなら聞こう」

しばらく黙っていたお父さんが口を開いた。

「俳優を辞めることが同棲の条件だとしたら、お前は辞めるのか?」

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