Milky Way~壁の乗り越えかた~
「さあ、飲め。めでたい席に遠慮は無用だ」

怜央も加わった遅めの夕食。

さっきまでとは打って変わって、お父さんは上機嫌になって義徳に酒を勧める。

「すみません、今日車なんで……」

「いい、いい。お前も琴音も、今日は泊まってけ」

「ですが……」

「泊まってってよ、義君。本当はお父さんだって寂しいんだよ。それに、義君と会えなくて辛かったのは、琴音ちゃんだけじゃなくてわたしもなんだよ。だから、ね?」

怜央にそこまで言われたら断れるわけがない。

昔から怜央には弱いのだ、義徳もわたしも。

「分かったよ」

「やった!じゃあ琴音ちゃん、今日は一緒に寝ようね」

「ちょっと待て。それだけは譲れない」

「いいでしょ?これからはずっと一緒なんだから」

結局、わたしは怜央と一緒に、義徳は八雲さん達と寝ることになった。

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