Milky Way~壁の乗り越えかた~

誓い

日毎に募る想いを抑えきれずにいるうちに、もうカレンダーは3月を示していた。

ついに来てしまった、義徳の『第一』志望校の合格発表。

他の高校のはすでに発表されていて、わたしも義徳もそこには合格していた。

つまり、今日発表される結果が悪かったら、わたし達は一緒の高校に行ける。

でも……

ふと鳴ったケータイの着メロが、暗く沈んだわたしを正気に戻す。

ディスプレイに表示されたのは「義徳」の文字。

「もしもし……」

「もしもし、琴音?今、時間大丈夫?」

「うん」

「今から?」

「そう、今から」

お互い、何の前触れもなしに家に誘うことはあったけど、今の義徳はどこか違っていた。

何やら、否が応でもわたしを来させたいみたいだった。

「じゃあ、本当にすぐに行くけど、いい?」

義徳の家はすぐ隣とはいかないまでも、歩いてわずか数分の所にある。

「もちろん、できるだけ早く来てほしい」
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