九条莉亜の攻略法
プロローグ
九条莉亜は困っていた。
(どうすれば社交的になれるのかな……)
(どうすればもっと友達ができるのかな……)
わからないことが多すぎる。
(そんな私が、生徒会長になんか、なっていいのかな……)
莉亜はその優秀な成績を見込まれ、候補がいない生徒会長の座を無理矢理押し付けられてしまった。
(私は…………本当は、唯と利太と……)
莉亜はもう一人の顔を浮かべる。
(あの人が居れば、今まで過ごしてこれた)
(だからきっと、これからも、)
先生に呼ばれた莉亜は、舞台に向かって歩き出す。
(この四人で大丈夫だ……!)