あたし様史上最高の奴等
「着いたぞ!」
そう言ってエンジンを切ってあたし達は
バイクから降りた。
「ありがとう!」
あたしは家に入ろうと玄関に向かった。
返事は今じゃ無理な気がするから。
「あのさ…今日はありがとな。それと俺…お前の返事待ってっから。俺の気持ちは変わんねーから。本気だから!」
あたしは振り返った。
健の顔は笑顔だった。
今しかないって思った。
「…ありがとう。返事ずっとしなくてごめん。」
「あたしも…その…。」
「好きだよ…。」
予定外すぎて心臓ヤバイ。
ここから消えたい。
建は何か固まってるし何か喋ってよ。
あたしがその場にしゃがみ込むと建はあたしを抱きしめた。
「ありがとう。」
建はそれだけ言って冷たい手で抱きしめ続けてくれた。
あたしは死にそうなくらいドキドキしてて
聞こえてるんじゃないかって感じ。