黒龍






笑ってた。


駿は避けられてるのに
笑ってた。



きっとあたしが
強いと分かって
楽しんでたんだ。



仲間のためじゃなく、
自分のために
拳を向けていた駿。





「お前、どこの族だ?」


さっきとは違う質問をする駿。




あたしはそれをシカトし、

「お前は、何のために
 総長をやってる」



少し驚いたようで
目を大きく開いた。


が、
すぐに微笑み



「喧嘩がしたいから。

 もっともっと
 強い相手と戦って、
 俺自身、もっと強くなりたいから」








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