黒龍





--


今は7時。



遥と2人で
獣牙の倉庫へ
向かっていた途中。




目の前には、
もうすぐ7月だというのに
パーカーを着ている男。

しかもフードを
深く被っている。



俺たちに気づいたのか
ばっと振り向いた
その男。



「あれれー?

 こんな子、
 うちにいたっけ?」


と遥。


「…誰だ、お前?」


それに続く俺。



そいつは答えず、
また遥が



「てか、
 もう7月になるんだよー!?

 さすがに
 パーカーに
 しかもフードそこまで
 深く被るのって
 暑くない?



 ねえ、駿?」


と聞く。


が、これもシカト。


< 110 / 366 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop