黒龍
黒龍は、
確かに1人1人が強い。
下っ端でも
獣牙の幹部並みと言っても
間違いじゃない。
でも、それだけじゃない。
下っ端たちにとって、
kingにとって、
黒龍はかけがえのない場所で。
かけがえのない仲間たちだから。
1人1人、
守るものがあるから
強いんだ。
もちろんあたしにとっても
黒龍はかけがえのない宝物で、
あたしの居場所でもある。
…だけど、
やっぱり仲間に
嘘をついていることに
変わりはない。
あたしは下っ端たちを
信じきれてない。
今のあたしに
誰かを守る資格なんてないし、
もちろん
守られていい資格もない。