黒龍




「…守りたい、か。


 あたしはそんな
 綺麗な人間じゃない。



 自分のためにしか
 動けない。


 守りたいのは、
 結局自分なんだよ」




そう言いながら
静かに涙を流す麗。



そんな麗に手を伸ばす。




…だけど、
ばっと手を戻す。




今の俺じゃ
麗を救うことなんて出来ない。




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