黒龍





あの夜のように
静かに涙を流しながら
そう言ってくれた。







「…チッ」


舌打ちをした俺に


「…ごめんね」

と謝る楓。






違うんだ、違うんだよ…!





「…何で、

 何で先に言っちまうんだよ…。




 俺が黒龍なら、
 楓は魚でいてくれ…。



 ずっと、
 俺がお前を守るから。







 俺と、付き合ってください…」





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