黒龍
「んじゃあ、
見回り行ってくるわ」
「僕も行くー!」
今は倉庫。
俺と要はこれから見回り。
「おう、何かあったら
すぐ連絡しろよ」
「ああ、じゃあ行ってくる」
「後でねー!」
ガチャ
扉を開けると
「綺麗な三日月だねー」
三日月…
楓と初めて会ったあの夜と同じ。
自然と口元がほころぶ。
そんな俺を見て要は
「翔司が笑ってるー!
悪いことが起きそうー…!」
「…!
お前、馬鹿にしてんじゃねえ!」
2人で笑いながら
見回りを始めた。