黒龍
それから何着か買って
時計を見ると
「…12:23」
「もう、お昼の時間ね。
恭介くん、
何か食べたいものある?」
楓が恭介に目線を合わせる。
「何でもいいよ!
お兄さんとお姉さんと
一緒なら!」
へへへ、と笑う恭介は
本当に幸せそうだ。
「とりあえず、
ファミレス入るか」
と、近くのファミレスを指さす。
「そうね。
恭介くん、あそこでもいい?」
「うん!
おいしいの、
いっぱいあるといいなあ」
さっきと同じように、
俺と楓の手をとる。