黒龍





俺が向かったそこには…











「…麗」






楓に大事そうに抱かれる麗。





「やっぱり
 女の子だったみたい。


 恭介、
 喜んでくれるかしら」




さっきまで
痛みに叫んでいたのが
嘘のように


優しく、愛おしそうに笑う楓。







「…っ」



俺は、言葉が出なかった。



嬉しさと、愛おしさと、
喜びと、

たくさんの感情が
一気に込み上げて


溢れだす涙。





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