黒龍





そんな俺を見て




「翔司ったら、

 泣き虫なんだから」



と笑う。





それから


「はい」



と、麗を俺に手渡す。










「…麗」



確かに感じる麗の重み。


スー、スーと
静かに寝息を立てながら。





「髪も、瞳も真っ黒よ。


 きっと翔司の血が強いのね」



楓の言葉に微笑み、




「…ありがとう」



心からの、言葉を。

俺は、楓と麗にそう呟いた…。








2月18日。


俺たちにとって
またひとつ
忘れられない日になった…---




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