黒龍





「…まあ、
 1時までには
 まだまだ時間あるな」



「1時から何かあるの?」



リビングに着くと、
既に楓と麗は
ダイニングテーブルに座ってて。





「ああ、親父から呼ばれた。

 仕事依頼だろ」



目の前には
トーストとサラダ、ヨーグルト。


トーストを一口かじる。



「久しぶりの仕事ね」




そう、最後の仕事は
今から2ヶ月前。


「…そうだな。

 まあ、今回も
 さっさと終わらせて
 すぐ帰ってくる」




「ええ、
 怪我だけはしないようにね」




心配そうな顔をする楓に
大丈夫と、笑う。




「お父さん、
 またどっか行くのー?」


食べていたトーストを置き、
不思議そうに聞いてくる恭介。




「んー、どうだろうな。
 
 ま、とりあえず
 今日行ってからじゃねえと
 分かんねえ」



そう答えると
ふーんと、よく分からないとでも
言っているように
またトーストを食べ始める。



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